緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
「ふふ、これらの美術品はお父様が集めているの。見どころがある若手の芸術家を支援しているし、芸術が好きなのよね」

「ほぇ〜〜〜。凄いですね……!」

 まるで美術館のような廊下を歩き、伯爵が待つダイニングルームに到着する。
 ダイニングルームの扉が開かれると、一際豪華で大きなシャンデリアが目に飛び込んできた。
 シャンデリアの光が照らすダイニングルームには、カトラリーがセッティングされている大きく長いテーブルがあり、そのテーブルの先にこの屋敷の主で、ヴェルナーさんやフィーネちゃんたちの父親であるディーステル伯爵が座っていた。

 ディーステル伯爵は私の姿を認めると、席を立ち笑顔で挨拶してくれた。

「初めまして。ヨハネス・ディーステルです。この度は無理な招待に応じていただき有難うございます」

 まさか貴族であるディーステル伯爵からお礼を言われるとは思わなかった。
 お貴族様は偉そうだという認識が吹っ飛ぶ程の腰の低さに驚いてしまう。

「いっ、いえっ!! こちらこそお招きいただき有難うございます!! アンネリーエと申します!!」

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