緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
(あれ? そう言えば花束の注文主がヘルムフリートさんということは……)
「……あの、じゃあヘルムフリートさんは王女殿下と、その……」
「うん。僕とフロレンティーナは将来を誓い合っているんだ。だけど婚約発表をしようとした矢先に彼女が発症してしまってね。何とか治療薬を完成させたいんだけど、なかなか難しくてさ」
ヘルムフリートさんは笑みを浮かべてそう言うけれど、私は彼のその表情の中に焦燥感や不安が見え隠れしていることに気付く。
(本当はヘルムフリートさんが自分で王女殿下に花束を贈りたいんだろうな……。なのに、それを我慢して薬の研究を……)
きっと寝る間も惜しんで頑張っているんだろうな、と想像していると、ヘルムフリートさんがチラッとジルさんを見てから、私に向かって言った。
「……だから今日は息抜きも兼ねてアンさんに会ってお礼が言いたかったんだ。花束が熟練の技だったから、てっきり年配の職人だと思っていたのに、実際会ってみるとこんなに若くて可愛い人で驚いたよ」
「はっ?! か、可愛……っ!?」
「……あの、じゃあヘルムフリートさんは王女殿下と、その……」
「うん。僕とフロレンティーナは将来を誓い合っているんだ。だけど婚約発表をしようとした矢先に彼女が発症してしまってね。何とか治療薬を完成させたいんだけど、なかなか難しくてさ」
ヘルムフリートさんは笑みを浮かべてそう言うけれど、私は彼のその表情の中に焦燥感や不安が見え隠れしていることに気付く。
(本当はヘルムフリートさんが自分で王女殿下に花束を贈りたいんだろうな……。なのに、それを我慢して薬の研究を……)
きっと寝る間も惜しんで頑張っているんだろうな、と想像していると、ヘルムフリートさんがチラッとジルさんを見てから、私に向かって言った。
「……だから今日は息抜きも兼ねてアンさんに会ってお礼が言いたかったんだ。花束が熟練の技だったから、てっきり年配の職人だと思っていたのに、実際会ってみるとこんなに若くて可愛い人で驚いたよ」
「はっ?! か、可愛……っ!?」