時間が巻き戻って、心を入れ替えた悪役令嬢は何故か愛されるようになりました!
「俺は貴族なんだぞ!何をしても許される権力がある!買ってやったからにはしっかり働け!」
私も前はあんな風に権力を振りかざしていた。
前の私とあの貴族の男性が重なって見え、たまらない気持ちになる。
見てられない……
「少しいいですか?」
「あぁ、誰だ!?」
声をかけると、すぐに声に反応した貴族の男性が振り向いた。
途端に、何故か下卑た笑みを浮かべた。
「おぉ、綺麗なお嬢さんじゃないか!俺に何か用であるのか?」
綺麗……?
その言葉には不思議に思ったけど、言葉を続けた。
「その子を私に譲ってもらえませんか?」
「何だと!?」
「タダでとは言いませんよ。あなたがその人を買った金額をあなたに渡しますから」