S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
「問題ない。むしろ、ぐっすり眠ってすっきりした感じだ」
「――よかった!」
それから、和葉はいたずらっぽく瞳を輝かせて彼の顔をのぞく。
「……喘息は、もう治ったの? まーくん」
柾樹はパチパチと目を瞬く。
「え……まさか」
和葉は恥ずかしそうに肩をすくめて、小さく舌を出す。
「全部、思い出しました。『絶対に忘れないでね』って自分から言ったくせに、最低ですね、私ってば」
和葉はそっと、柾樹の頬に唇を寄せる。
「あの日の約束を、守ってくれてありがとう」
「――あぁ」
そう答えてほほ笑む彼の瞳は、ほんのりと潤んで見えた。
「芙蓉であったあの日、私は初対面だと思っていたけど、柾樹さんにとっては再会だったんですね」
「一目でわかったよ。和葉はちっとも変わっていなかったから」
「それ、褒めてないですよね?」
むくれる和葉に、彼は愛おしげな眼差しを注ぐ。
「柾樹さんはあの約束を覚えていたから、私に結婚を持ちかけたんですか?」
彼は和葉と再会する日まで、どんな思いでいたのかをすべて打ち明けてくれた。
「あの見合いの日、芙蓉で和葉と再会して……どうしても、俺は和葉でないとダメだと思い知った。だから、どんな手を使ってでも手に入れると決めた」
(それがあの契約結婚の提案、だったんだ)
彼は最初から自分を妻にと望んでくれていた。その事実がうれしい。だが、和葉ははたと思い出す。
「――よかった!」
それから、和葉はいたずらっぽく瞳を輝かせて彼の顔をのぞく。
「……喘息は、もう治ったの? まーくん」
柾樹はパチパチと目を瞬く。
「え……まさか」
和葉は恥ずかしそうに肩をすくめて、小さく舌を出す。
「全部、思い出しました。『絶対に忘れないでね』って自分から言ったくせに、最低ですね、私ってば」
和葉はそっと、柾樹の頬に唇を寄せる。
「あの日の約束を、守ってくれてありがとう」
「――あぁ」
そう答えてほほ笑む彼の瞳は、ほんのりと潤んで見えた。
「芙蓉であったあの日、私は初対面だと思っていたけど、柾樹さんにとっては再会だったんですね」
「一目でわかったよ。和葉はちっとも変わっていなかったから」
「それ、褒めてないですよね?」
むくれる和葉に、彼は愛おしげな眼差しを注ぐ。
「柾樹さんはあの約束を覚えていたから、私に結婚を持ちかけたんですか?」
彼は和葉と再会する日まで、どんな思いでいたのかをすべて打ち明けてくれた。
「あの見合いの日、芙蓉で和葉と再会して……どうしても、俺は和葉でないとダメだと思い知った。だから、どんな手を使ってでも手に入れると決めた」
(それがあの契約結婚の提案、だったんだ)
彼は最初から自分を妻にと望んでくれていた。その事実がうれしい。だが、和葉ははたと思い出す。