S系外科医の愛に堕とされる激甘契約婚【財閥御曹司シリーズ円城寺家編】
ベテランの貫禄がある、彼女の励ましは心強かった。
和葉のお産はようやく進みはじめたようで、これまでより一段強い痛みに変わり、かつ間隔もはっきりとわかるほどに短くなった。ゴールが近いことが本能的にも感じ取れた。
そろそろ分娩の準備を……というときに、柾樹が病室に飛び込んできた。
「和葉っ!」
「あ、柾樹さん……」
助産師が彼に状況を説明する。
「間に合ってよかったですね。ちょうど今から分娩に入りますよ」
柾樹は和葉のもとまで歩み寄り、膝をついた。和葉の手をギュッと握り、汗ばんだ額を拭ってくれる。
「遅くなって悪かった。想像以上に運ばれてくる患者の人数が多くて……だが、全員助けてきたぞ、和葉のおかげだ」
「遅くないですよ。ベストタイミングです」
和葉は気力をかき集めて笑顔を見せた。
(もしかしたら、赤ちゃんも柾樹さんの到着を待っていたのかも)
対面の瞬間を彼と一緒に迎えられることが本当にうれしい。
「――がんばれ、和葉」
祈るような柾樹の声に支えられて、和葉は最後の力を振り絞る。
「……ふ、ふぎゃ。ふぎゃ~」
分娩室にびっくりするほど大きな産声が響き渡った。
「まぁ! すっごく元気な赤ちゃんだわ」
助産師の言葉に、和葉と柾樹もほほ笑みを交わし合う。
「ありがとう、和葉」
「はい。やっと会えましたね、紗和に」
和葉のお産はようやく進みはじめたようで、これまでより一段強い痛みに変わり、かつ間隔もはっきりとわかるほどに短くなった。ゴールが近いことが本能的にも感じ取れた。
そろそろ分娩の準備を……というときに、柾樹が病室に飛び込んできた。
「和葉っ!」
「あ、柾樹さん……」
助産師が彼に状況を説明する。
「間に合ってよかったですね。ちょうど今から分娩に入りますよ」
柾樹は和葉のもとまで歩み寄り、膝をついた。和葉の手をギュッと握り、汗ばんだ額を拭ってくれる。
「遅くなって悪かった。想像以上に運ばれてくる患者の人数が多くて……だが、全員助けてきたぞ、和葉のおかげだ」
「遅くないですよ。ベストタイミングです」
和葉は気力をかき集めて笑顔を見せた。
(もしかしたら、赤ちゃんも柾樹さんの到着を待っていたのかも)
対面の瞬間を彼と一緒に迎えられることが本当にうれしい。
「――がんばれ、和葉」
祈るような柾樹の声に支えられて、和葉は最後の力を振り絞る。
「……ふ、ふぎゃ。ふぎゃ~」
分娩室にびっくりするほど大きな産声が響き渡った。
「まぁ! すっごく元気な赤ちゃんだわ」
助産師の言葉に、和葉と柾樹もほほ笑みを交わし合う。
「ありがとう、和葉」
「はい。やっと会えましたね、紗和に」