二次元に妻を奪われたくないスパダリ夫は、壮大すぎる溺愛計画を実行する
「関係だって……?」
「睨まないの。あんた……自覚ないのかもしれないけど、その顔は香澄が1番見たくない顔なのよ」
「なっ!?」

 涼は急いで胸ポケットから身だしなみチェック用の手鏡を取り出した。

「……いつもと同じ、つまらない顔だと思うけど」
「それ、ぜひ一般人の前で、大声で、言って欲しいわね。ボコボコにされるのが目に見えて、私は楽しいから」

 ごほんと拓人は咳払いしてから、拓人はものすごいスピードで廊下に走ったかと思うと、ガラガラとホワイトボードを持って現れた。

「何だ、そのボードは」
「こういうものを使った方が、より伝わるってものよ。いいから大人しくしてなさい。そもそもあんたは崖っぷちなんだから」
「崖…………」
「また同じ失敗をしたら、あんたは今度こそおしまいよ」
「おし…………」
「香澄にはもう、顔も見たくないと言われても……仕方がないわよね」
「話聞きます」
「……なんか、これはこれでムカつく……」

 ため息をつきながら、拓人はホワイトボードに書き始めた。

「いい。あんたにはまず、ヲタというものの本質を叩き込んであげる。そして二度と、香澄を追い詰めるようなことだけは、させないようにするわ」

 そう言いながらまず拓人が書いたのはこれ。


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 自分が好きなモノを誰かに肯定してもらいたい。
 好きなモノが同じ人たちのコミュニティに身を置きたい。
 それが、ヲタクの人々の大半が求める帰属欲求承認である。
 ※ただし一部例外はあり。
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