二次元に妻を奪われたくないスパダリ夫は、壮大すぎる溺愛計画を実行する
「あの……先輩?これってどういう状況なんでしょうか?」
「ん?合宿よ、合宿」
「がっ!? え!?」
香澄が驚くのも仕方がない。
というのも、今リビングで行われていたのは……。
「いいですか!?このキャラの萌えポイントを10個挙げなさい!」
「ええと、かわいい……目がキラキラしてる……」
「甘い甘い!!! 萌えはねぇ……崇拝する対象に対して芽生える尊い気持ちなんですよ!そんな陳腐でぬるい言葉で表現できるなんて……思わないで!!」
何故ここにいるのか香澄はちっとも分かっていない勇気が、拓人のホワイトボードの前で立ちながら、おそらく……自ら書き込んだであろう「萌えの極意」という文字をバシバシ叩いていた。
そして、そんな勇気の講義らしきものを、これも何故か理由はわからないが、地べたに正座させられた涼が、頷きながらものすごいスピードでスマホにあれよこれよと打ち込んでいた。
「涼先生に何させてるんですか?」
香澄は、なんとなく小声で話さないといけない空気を感じ取ったので、本当に細々と小さな声で拓人に疑問をぶつけた。
「ヲタに関する講義を、奴は受けさせられてるのよ」
「講義って、勇気さんがしているやつですか?」
そう言われてみればと、改めてホワイトボードをよく見ると
「推しは推せる時に推せ」
「神ビジュは神の御技」
「ヲタクはクジは自引きが基本」
「イベントに行く時は推しのエコバッグ基本、ないなら作れ」
などなど、香澄にとっては呼吸と同じ頻度で囁いているのではないかという馴染みしかない言葉が並べられているのだが。
「拓人先輩」
「何?」
「あれ、今すぐ止めていいですか?」
「どうして?」
「何だか、涼先生を穢してる気がして、いたたまれないので舌噛みそうです」
「やめなさいハンカチ突っ込むわよ」
そんな会話が真後ろで繰り広げられているとも知らず、涼は必死に「推し」「円盤」「積み」「連番」といった単語を覚えこもうとしていた。
「ん?合宿よ、合宿」
「がっ!? え!?」
香澄が驚くのも仕方がない。
というのも、今リビングで行われていたのは……。
「いいですか!?このキャラの萌えポイントを10個挙げなさい!」
「ええと、かわいい……目がキラキラしてる……」
「甘い甘い!!! 萌えはねぇ……崇拝する対象に対して芽生える尊い気持ちなんですよ!そんな陳腐でぬるい言葉で表現できるなんて……思わないで!!」
何故ここにいるのか香澄はちっとも分かっていない勇気が、拓人のホワイトボードの前で立ちながら、おそらく……自ら書き込んだであろう「萌えの極意」という文字をバシバシ叩いていた。
そして、そんな勇気の講義らしきものを、これも何故か理由はわからないが、地べたに正座させられた涼が、頷きながらものすごいスピードでスマホにあれよこれよと打ち込んでいた。
「涼先生に何させてるんですか?」
香澄は、なんとなく小声で話さないといけない空気を感じ取ったので、本当に細々と小さな声で拓人に疑問をぶつけた。
「ヲタに関する講義を、奴は受けさせられてるのよ」
「講義って、勇気さんがしているやつですか?」
そう言われてみればと、改めてホワイトボードをよく見ると
「推しは推せる時に推せ」
「神ビジュは神の御技」
「ヲタクはクジは自引きが基本」
「イベントに行く時は推しのエコバッグ基本、ないなら作れ」
などなど、香澄にとっては呼吸と同じ頻度で囁いているのではないかという馴染みしかない言葉が並べられているのだが。
「拓人先輩」
「何?」
「あれ、今すぐ止めていいですか?」
「どうして?」
「何だか、涼先生を穢してる気がして、いたたまれないので舌噛みそうです」
「やめなさいハンカチ突っ込むわよ」
そんな会話が真後ろで繰り広げられているとも知らず、涼は必死に「推し」「円盤」「積み」「連番」といった単語を覚えこもうとしていた。