二次元に妻を奪われたくないスパダリ夫は、壮大すぎる溺愛計画を実行する
勇気は、先日までは引きこもりニートだったが、決して怠惰というわけではなかった。
推しに貢ぐために、汗水垂らして働きたいというささやかな夢はちゃんと持っていた。
だが、生まれついたどもりや、人とのコミュニケーションが大の苦手という気質から、就職活動は全滅。
さらに、こんな自分の名前が「勇気」であることも周囲から揶揄われ、もはや生きていることすら申し訳ないと思うほどだった。
そんな自分に、まさか二次元を通り越して三次元で妹ができてしまうことになるなんて、勇気は想像もしていなかった。
と言っても、父さんの再婚相手の娘というポジションになるので、勇気とは血のつながりはない。
だが、彼女の初めて会った弁護士事務所にて。
のすごいシリアスな話をしなきゃいけなかったにも関わらず、その子が勇気の推しに気づいたことから、あっという間に距離が縮まってしまい、今では母親の次に話をするくらいになった。
その子の名前は香澄。勇気は香澄ちゃんと呼んでいる。
ソシャゲもコンシューマーも、趣味が同じこともあって、お互いくじの景品交換するのは、この2人の間では当たり前になった。
ぼっちだった勇気からすると、ものすごい進歩。
香澄が妹になってくれて、自分の人生は生まれ変わったみたいに楽しくなったと、実感している。
しかも、香澄の上司さんでもある拓人が、
「ヲタとしてのあんたの潜在能力に期待するわ!」
と、新作ゲームのプロモーション戦略考えたり、デバッグ作業やらせてくれたるようになった。
おかげで、勇気は外に行かなくても社会にも推しにも貢献できるようになった。
ビバ、脱ニート。
心置きなく自分が稼いだお金で推しに貢げるのがどんなに幸せか。
その話を、勇気が香澄にした時は
「分かる……!」
と、涙を流しながら香澄が喜んでくれたのも、勇気は嬉しかった。
ちなみに、母親からが
「まさか、香澄ちゃんのこと好きになったりしないでしょうね?やめときなさいよ!」
とよく注意をされるが、そんなことは勇気にもわかっている。
何故なら、香澄には芸能人のようなすんごい綺麗な彼氏、涼がいることを、勇気もちゃんと知っていたので。
どちらかといえば、勇気は拓人や涼のようなとんでもないすごい人とお近づきになれたことの方がドキドキしている。
(こんなラノベ的展開が一気に押し寄せて、異世界転生したりしないかな?)
そんなことを本気で心配したくなるくらい、今勇気は幸せな毎日を過ごしていたのだ。
だが、勇気の気持ちなど、涼は知るはずもなく……。
推しに貢ぐために、汗水垂らして働きたいというささやかな夢はちゃんと持っていた。
だが、生まれついたどもりや、人とのコミュニケーションが大の苦手という気質から、就職活動は全滅。
さらに、こんな自分の名前が「勇気」であることも周囲から揶揄われ、もはや生きていることすら申し訳ないと思うほどだった。
そんな自分に、まさか二次元を通り越して三次元で妹ができてしまうことになるなんて、勇気は想像もしていなかった。
と言っても、父さんの再婚相手の娘というポジションになるので、勇気とは血のつながりはない。
だが、彼女の初めて会った弁護士事務所にて。
のすごいシリアスな話をしなきゃいけなかったにも関わらず、その子が勇気の推しに気づいたことから、あっという間に距離が縮まってしまい、今では母親の次に話をするくらいになった。
その子の名前は香澄。勇気は香澄ちゃんと呼んでいる。
ソシャゲもコンシューマーも、趣味が同じこともあって、お互いくじの景品交換するのは、この2人の間では当たり前になった。
ぼっちだった勇気からすると、ものすごい進歩。
香澄が妹になってくれて、自分の人生は生まれ変わったみたいに楽しくなったと、実感している。
しかも、香澄の上司さんでもある拓人が、
「ヲタとしてのあんたの潜在能力に期待するわ!」
と、新作ゲームのプロモーション戦略考えたり、デバッグ作業やらせてくれたるようになった。
おかげで、勇気は外に行かなくても社会にも推しにも貢献できるようになった。
ビバ、脱ニート。
心置きなく自分が稼いだお金で推しに貢げるのがどんなに幸せか。
その話を、勇気が香澄にした時は
「分かる……!」
と、涙を流しながら香澄が喜んでくれたのも、勇気は嬉しかった。
ちなみに、母親からが
「まさか、香澄ちゃんのこと好きになったりしないでしょうね?やめときなさいよ!」
とよく注意をされるが、そんなことは勇気にもわかっている。
何故なら、香澄には芸能人のようなすんごい綺麗な彼氏、涼がいることを、勇気もちゃんと知っていたので。
どちらかといえば、勇気は拓人や涼のようなとんでもないすごい人とお近づきになれたことの方がドキドキしている。
(こんなラノベ的展開が一気に押し寄せて、異世界転生したりしないかな?)
そんなことを本気で心配したくなるくらい、今勇気は幸せな毎日を過ごしていたのだ。
だが、勇気の気持ちなど、涼は知るはずもなく……。