乙女と森野熊さん
「乙女って熊さんの事好きなんでしょ?」
「うん」
急な質問に対し素直にそう答えたのに真奈美は前のめりになったあと、私の胸元に手をチョップした。
「違う!鈍い!」
「は?」
「そうじゃない!男性として好きかっていうこと!」
「あの馬鹿でかい熊さんをどうしたら女に見えるのよ」
「わざと?それわざとなの?!」
真奈美の顔が迫っているけど私は何のことだかわからない。
「熊さんと交際したいとか、結婚したいとかそういうこと!」
思わず時が止まる。何を言ってるんだろうか。
「あのさ、熊さんにはお姉ちゃんがいるんだよ?結婚してるし」
「こんな言い方悪いけど現実には奥さんはいないでしょ?熊さん独身なんだよ?」
「だとしても熊さんは今もお姉ちゃんがとても好きだし」
「乙女が本気になれば熊さんくらい落とせるって!」
「昔はそう思ったこともあったけど、熊さんかなり強いと思う」
真奈美の目がうつろになったあと、私に抱きついてお布団の上に押し倒された。