乙女と森野熊さん

「それだけ乙女ちゃんは男にモテる。気にする必要など微塵も無い」

最後はきっぱり強めに言われて、私は目を丸くする。

「・・・・・・やっぱり女性が少ないし、警察官って背が高いから私でも興味持ってくれるんだね、嬉しい」

どうしよう、警察の人って良い人が多いのかも知れない。
両頬に手を伸ばし思わず照れてしまう。

何も声が聞こえないので熊さんを見ると、いつの間にか冷蔵庫からビールの缶を一つ持ってきて、片手の指だけでプルタブを簡単に開けると飲み出した。

「あれ?今日お酒飲んで良かった日なの?」

「そういうことにした」

無表情であっという間にビールを飲みきると、片手で簡単にぐしゃりとビール缶を潰してしまった。あぁ、中身洗ってないのに。
いつもならこんなこと絶対にしないから、余計に熊さんの不審な行動をどうとらえるべきかわからない。

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