BABY主任は甘やかされたい~秘密の子育てしています~




「奈良崎さーん。おーはーよー!先週どうだった?」


月曜日。出勤すると丁度 会社の入口で三浦さんと鉢合わせした。
飲み会で隣で飲んでいた筈なのに、途中からいなくなっていた三浦さん。



「あのあと、主任に送って貰えた?」

「み、三浦さん!何で私のこと置いて2次会行っちゃったんですか!?」

「えー、2人っきりにしてあげたんだけど」


にやにやと言葉を続けてく彼女を見て、原因はこの人かと察する。
そうか、三浦さんの余計なお節介が元凶だったのか。



「やめて下さいよ。おかげで次の日、主任が私の家にお泊まりになっちゃったんですよ」

「えぇっ??家に、お泊まり??」

「はい、私が主任に(おう)……」

「朝起きたら、山崎主任が裸で寝てたってこと……ふぐっ」
「ちょっ、マンガじゃないんですから」


彼女の口を慌てて塞いだけど、ここは会社の廊下。しかも、朝の出勤という人出の多い時間帯。
周りにいた社員さん達の「山崎主任?」「は、マジかよ」「今の聞いた?」というどよめきの声が走って──、



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"私と主任はデキている"という噂が、あっという間に広まってしまったのだ。





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