BABY主任は甘やかされたい~秘密の子育てしています~
頬をペロリと舐められて、唇にキスを1つ落としてから生温かい舌が侵入してきた。
「ん、んぐっ……」
お、大人のキスだ。
希乃愛が目を覚ましてしまうんじゃないかって気が気じゃないのに。頭がボーッとしてクラクラしてくるから、慌てて主任を引き離した。
「んっ、ま、まってください!希乃愛が寝てるし……」
「じゃぁ、いつするの?」
「……!?」
子供いる人って、いつキスしているのだろうか。
それ以上だってしなきゃいけない時あるのに……。
心臓がまだドキドキして落ち着かなくて、両手で赤くなった頬を隠した。
「はは、分かってるよ。最後までしないから、安心して」
最後までって何……??
カチカチに固まっていれば、主任が穏やかな笑みを浮かべてから仰向けになった。
私の部屋に主任がいて、彼との間にはすやすやと寝息をたてる希乃愛がいる。
「あ、あの……主任は、希乃愛がいるから私とお付き合いをしたいと思ったんですか?」
希乃愛の向こう側にいる主任の方に顔を向けて、口を開いた。
「会社でちょっと耳にしちゃって。その、主任が前の奥さんと別れたのって子供ができなかったからって……」