廻った世界で,また君と恋を紡ぐ。
「や,なんでもねぇ」
引っ込んだ腕に,私達の間で微妙な空気が流れる。
最初は簡単に,容赦なく頭をかき混ぜたのに。
何が引っ掛かるのか,高峰さんは躊躇するようになっていた。
精神的な距離は日々近くなっている気がするのに,不思議だ。
お姉ちゃんが下りてくる。
目を向けると
「何やってんの?」
と聞かれて,私は目をキョロキョロと動かした。
お姉ちゃんもお母さん達も。
私の頭がいいことはテストの点数や三者懇談で知っている。
小学生の頃は手の抜きかたが分からなくて,もはや神童。
中学で少し頭のいい子。
なんか似たようなことわざかなんかもあるしねと,適当に考えられていたのに。
まさか私が来年分まで理解済みなんて知られたら,きっと気味悪がられるに決まってる。