最強の花嫁は最愛の花婿を守る為に牙を剥く
「仲いいねぇ。」
「だろ?」「どこが?」
マナの言葉に、壱と尊が同時に振り返る。
「それにしても、尊にこんな男前の親戚がいたなんてな。全然似てないじゃん。」
「周防君っていくつなの?」
「19だ。」
「はぁ!!??」
一同が驚愕した声を上げる。
「えー、見えない!…あ、悪い意味じゃないよ!?」
「うんうん!すっごく大人っぽいから、25くらいだと思った!」
「すっげーな。何食ったら19でそんなガタイになるんだ?」
その中でも、尊の驚き具合は群を抜いていて。
青ざめた顔で小刻みに震える指を突きつけ、壱に言う。
「お前、みみみ、未成年なのか…!?」
「…尊君、従弟の年齢を聞いて何でそんな驚いてんの?」
「何か文句あるか、ダーリン。19で結婚は別に違法じゃねぇだろ。」
確かに結婚は違法ではないが、未成年の喫煙は法律で固く禁止されている。
いや、そんなことより…。
「お、お前…お、俺より年下なの…?」
「ま、そーだな。年下はお嫌いかしら、ダーリン。」
「周防君って面白いねぇ。そうだ、マナが東京を案内してあげる!マナ、オシャレなカフェとかセレクトショップとか、いーっぱい知ってるよ!」
「えー、ずるい!私も行く!」
「あんた達、抜け駆けしないでよ!周防君、お姉さんが大人の遊び、教えてあげよっか?」
「おい、ダーリン、妻の貞操がピンチだぞ。ボサッとしてねぇで助けてくれよ。」
「………。」
しかし、尊の意識は深い闇へと沈んでいた。
『お、俺は今朝から未成年のガキにいいように弄ばれていたのか…?』という驚愕の事実が、尊のプライドを瓦解させていく。
その時だった。
「…あの、志藤尊君?」
まるで、尊の意識をすくいあげるように、頭上から可憐な声が降ってきたのは。
尊が机に突っ伏していた顔面を上げる。
そこに立っていたのは…。