鬼上司に恋しました〜本当の、恋を教えてくれたのはあなたです
「私、何か気に触る事言いました?」
「いや、中村は悪くない。俺の問題だ」
「気になります。どうしたんですか?」
「…俺は、バツイチなんだよ。だから、今は独り身」
「あっ、すみません」
そう言いつつ、心は浮かれだしていた。
へー、結婚してないんだ。
彼女いたりするのかな…と気になってくる。
「いや、いいんだ。結婚したのも、見かけだけで選んだからかな。別に嫁に家事を押しつける気はないんだが、結婚して、料理はしないで惣菜ばかり、掃除もいい加減、自分磨きに一生懸命な女だって生活してから知って、家の中に俺の求める癒しがなかった。喧嘩ばかりで半年しか続かなかった。その頃の俺は、まだ若く、外見重視で本質が見抜けなかったんだよな」
「知りませんでした。そうだったんですね」
「こんな話して悪かった。俺が言いたいのは、なんていうか…人間は、中身が大事だって事だ。無視を決め込み続ける事もできたのに、こうして、俺の為に料理を作って感謝する気持ちだ。その気持ちがあるなら、会社に来い。みんな待ってる」
「今更行きにくいですよ」
「勇気がいるだろうが、最初だけだ。箱菓子でも持って、一回謝れば、皆、普通に接してくれるはずだ。あいつらは、根はいい奴らばかりだからな」