鬼上司に恋しました〜本当の、恋を教えてくれたのはあなたです

なんだかんだと、優しいんだから。

「千紘さん、好き」

チュッと頬にキス。

誰もいないのに、挙動不審になって、辺りを見回す千紘さんが可愛い。

「会社で、こんなことしたらダメだ」

「じゃあ、お家でですね」

手を口元に添えてにこりと笑い、「キス以上のこともしていいんですよ。ウェルカムです」

千紘さんの目元が赤らんでいく。

揶揄い過ぎたらしい。

近くのスーパーで、本日の夕食のメニューになった生姜焼き。

その他にも、いろいろと買い込んだ食材がカゴにいっぱい。

レジで清算しようと財布を出したが、千紘さんが支払いを済ませてくれた。

「作ってくれるなら食費ぐらい出させろ。じゃないと、食べに行かない」

優しい脅しに、素直に頷く。

「ありがとうございます」

帰宅してキッチンに2人で立っている。

「手伝ってもらってなんですけど、千紘さんが支払いした意味あります?」

「気にするな。待ってても、暇なんだよ」

大抵の男は、作ってもらうのが当たり前で、ふんぞり返ってテレビを見てたり、スマホをいじっている男達ばかりだったから、新鮮で嬉しい。

手招きしたら、千紘さんが腰を屈めて近寄る。

その唇目掛け、チュッとキスしたら、ため息をつかれた。
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