鬼上司に恋しました〜本当の、恋を教えてくれたのはあなたです
シャワーから出てきた千紘さんが、後ろから抱きついてきて、「俺だけがしる愛梨。もう、誰にもすっぴん見せたらダメだぞ」とヤキモチから始まり、背後から抱きつかれたままチュッ、チュッと戯れのキスをしていたのです。
なんの隔てもなくなった千紘さんは、一夜で、こんなに甘く溺愛体質だったのかと驚くほどの変わりようで、半年待った甲斐があるとキスに蕩けさせられていた。
そこへ、私のスマホに電話がかかってきて、通知画面に、千紘さんは、不満ながら出してくれました。
「どうしました?」
小野田さんからだったのに、電話の声は高木さんでした。
「中村、半年経ったけど、課長、襲ってくれたか?」
要らぬ心配ありがとうございます。
ほんと、この人、空気読めないんだよな。
スマホから、高木さんの声は漏れていて、千紘さんは、怖い顔を歪ませています。
「大丈夫です。付き合うことになりました」
「よかったな。誘惑しても襲われないから、真っ裸になるしかないとか相談されて、半年経てば襲ってくれるって言った手前、生真面目な課長が襲うか心配でさ…」
「あの、小野田さんのスマホですよね」
長々と続きそうな会話は漏れていて、千紘さんにも聞こえているようで、強面顔を不機嫌にさせている。
「うん。優香ちゃんのだよ。抱き潰したから、まだ起きないよ。だから、勝手に借りた」
うわっ、怖い、この人。
こんなのがいいとか、小野田さんはメロメロになっている理由がわからない。
まぁ、人それぞれ好みがあるので、言いませんけど。
兎に角、千紘さんからの圧が強すぎるので、切り上げることに。
「その節はありがとうございました。小野田さんにも、無事、お付き合いできたとご報告お願いします」