やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない

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「事務所に所属せず個人で仕事をさせていただいていますが、弁護士資格はありますよ。
 この度、正式に現クレイトン伯爵ご夫妻からのご依頼を受けて、解決までの代理契約を結びました。
 示談が成立するまで、関係者同士であるご令嬢と貴方が接触することは、控えていただきます」


 如何にも出来る弁護士風にフィリップスさんは事務的に言葉を続けた。
 言葉を失って立ち尽くすシドニーはもう用済みなのか、こちらを見た。


「パピー、だって?
 一昨日は君では、なかった」

「一昨日はね、理由があってガキでした。
 ディナとの関係は、2年になりますよ」

 
 え、2年、って……
 最初の1年半は口説いていただけ、それから付き合って半年で同棲開始した、って言ってたよね?
 関係が2年、ってことは、私達は同棲して1年半経ってる……んだ?

 それを聞いて初めて気付いた。
 同棲期間がどれくらいとか、お互いがどこで働いているのかとか。
 6歳も離れている私達は、どこでどうやって知り合ったのかもちゃんと聞いてなかったな……

 私は、10年後の私達のことを何も知らない…
 
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