やる気ゼロ令嬢と時戻しの魔法士*努力しても選ばれなかった私は今度こそ間違えない
 お世話役の女性はサーラさんだと名乗られた。
 サーラさんの指示で、年長の女の子達と乾いた洗濯物を取り込み、衣服とリネンの二手に分かれた。


 たたんだ衣類に名前を記されていても、それをどこに置けばいいのかも分からないので、リネン班に入れて貰う。
 すべてのベッドシーツをセットしていくので、衣類班も後から合流してくれるらしい。
 私の他に3人の女の子が居て、2人は笑顔で接してくれるが、残りのひとり……
 モニカと腕を組んでいたマーサだけは視線も合わせてくれない。


 モニカと親しい様だったし、何か私のことを聞いているのかもしれない。
 余計なことは喋らないようにして、見様見真似でシーツを扱うけれど、どうしても皆より遅れてしまう。
 気にしないで、と他の子は言ってくれるけれど、マーサだけは知らん顔だ。
 余程、私のことが嫌いなんだ……

 衣類班の2人も来てくれて、作業していると。
 マーサ以外の子達とは冗談も言えるようになった。

 これから毎月通うようにしたら、彼女とも仲良くやれるだろうか。
 3年後まで、まだ時間はある。
 焦らずにいこう。



 取り敢えず、全てベッドメイキングが完了して、そのまま年長女子達と話していたら、サーラさんに呼ばれた。
 役立たずと思われるのが怖くて、夕食の下拵えならお手伝い出来ます、と大きなことを言ってしまったが。

 野菜の皮は薄く剥けない……
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