沼甘総長は、左手の薬指を独占したい


それって……

私があなたの彼女になるってことですか?


ムリです、無理です。


私は尊敬できる人がいいんです。

みんなに慕われていて。



例えば……

東条くん……とか。




ひゃっ!


私ってば、なんて身分違いな妄想をしちゃったの?



生徒会長で暴走族の総長。

男女関係なく憧れの的。

そんな東条くんが私と付き合ってくれるなんて、絶対にないのに。



でも……



2週間前。

夏休み前日の終業式の日。


遊園地の夏祭りに誘われてから、私は東条くんのことを無駄に意識してしまうんだ。



『夏祭り……楽しみにしてるから……』



いつも凛としているワイルド王子様が、急に顔を赤らめたんだもん。


彼のギャップに、キュンキュンしない方がムリだよ。

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