沼甘総長は、左手の薬指を独占したい
はっ!
そっ、それは……
叫んだら、この男の人に何かされそうで。
怖くて怖すぎて、お腹に力が入りませんが……
「キミ、野いちご学園の生徒って言ってたよね?」
「……そうですけど」
「ここで俺を拒絶したら、夏休み明け、最悪なことになっちゃうよ」
「……どういう……ことですか?」
「仲間を引き連れて、君の高校に乗り込んじゃうってこと。俺のダチ、お行儀が悪い奴らばかりなんだ。ボッコボコに殴られて、血まみれで倒れた生徒たちの山が、校庭にできちゃうんじゃないかな? 君のせいでね」
ひぃあぁぁぁ……
私のせいで、高校の生徒たちにまで危害が及んじゃうの?
とんでもない人に、絡まれちゃったのかも。
「さぁ、どうする?」
「……」
「俺と夏祭りを楽しむ以外の選択肢は、ないと思うけどなぁ」