育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました
「大丈夫、全部受け止めてやる」


そう言いながら、晃洋さんは大きく両腕を開く。
ゆっくりと晃洋さんに抱きつくと、開いていた両腕で優しく私を包み込んでくれた。


「わ、私……本当はアメリカに行ってほしくない」

「うん、どうして?」

「だって……宇田先生も一緒なんでしょう? そんなの嫌」


私が素直にそう言うと、抱きしめている腕の力が強くなる。

自分の思いを改めて伝えてみて、私の中にこんなにもドロドロとした感情があったということに気が付いた。それでも晃洋さんは怒ったりせず、私の話に耳を傾けてくれている。


「美優、素直な気持ちを聞かせてくれて嬉しい」

「怒らないんですか?」

「どうして? 悪いのは、美優のことを不安にさせている俺だろ?」

「でも……」


そんな風に言われてしまって困惑している私の身体をひょいと持ち上げると、そのまま晃洋さんの膝の上に座らされてしまった。

こんな真剣な話をしているであろうときに、私の胸はドキドキと波打ち始める。それなのに晃洋さんはおでこをコツンとくっつけて、さらに私の身体を抱き寄せた。


「美優は、どうしたい? どうすれば、美優の不安はなくなる? 俺、美優の不安がなくなるなら、どんなことでも受け入れるよ」
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