育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました

妃織、初めての手術の日

翌日。予約時間の少し前に病院に到着した私と妃織、そして私の両親は、言われた通り整形外科の受付を済ませて、外来受付の前で待機をしていた。

整形外科でのICの前に麻酔科の受診をしなければならず、案内を待っている。名前を呼ばれるまでの待ち時間、妃織がお気に入りの絵本を読み聞かせながら、気を紛らわせていた。

なにをしに病院へ来ているかは理解していないようだったけれど、いつもと様子が違う事には気付いたようで、出発前に「ママ、こわい」と抱きつきてきていた。
けれど、今日は両親も一緒ということ。それに、今読み聞かせをしている絵本でなんとか誤魔化し、病院まで連れて来たのだ。


「川崎妃織さん」


と、外来看護師から名前を呼ばれて、絵本をバッグにしまう。妃織を抱きかかえたまま看護師に案内された麻酔科の診察室まで両親と向かい、麻酔科ドクターの診察を受けた。

採血検査から全身麻酔が可能なこと、全身麻酔のリスクなどを説明されてから、再び整形外科へと戻る。
再び待合室の椅子に座って絵本を広げると、妃織は喜んで絵本を読み始めた。

あと、数時間後には妃織の手術が始まるーー。
こんなこと初めてで、私も気が気でならない。

自分の不安を紛らわせるかのように妃織のサラサラとした髪を撫でながら、私は「妃織、大丈夫だからね」と声を掛けた。
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