孤高のエリート社長は契約花嫁への愛が溢れて止まらない
「ラブラブってわけじゃ……。たしかに付き合いは長いですけど」
キャベツの葉を重ねて巨大な鍋に放り込みながらニコッと白い歯を見せる純也を思い浮かべた。
そう、私には六年も付き合ってる佐々木純也というれっきとした彼氏だっているのだ。それなのに、急に同衾しろなんて……。
こちらの事情をなにひとつ考慮しない傲慢な物言い。いくら見た目が格別に優れてるからって、人としてどうなのか。
「今日行った面接の社長がひどくて」
完全に場違いだったホテルの一室を思い出しながら厨房の隅に置かれた巨大なザルを引き寄せ、泥を流して乾かしておいた里芋を手に取った。ぎりぎりと握りつぶしそうになるのをこらえ、上部と底部の皮を薄く切り落としていく。
「あ、まだ乾いてないのがあるかもだから、気を付けて」
リサさんがエンボス加工の手袋をゴミ箱に放りながらザルいっぱいの里芋に目を移した。
「大丈夫です」
切りやすいように洗って乾かしてあった里芋はコロコロと小ぶりだけれど、地元の農家の方が収穫したばかりの産地直送だ。里芋の煮っころがしは『いろどり亭』の人気メニューのひとつでもある。
いろどり亭は、修造さんとリサさんが夫婦で切り盛りするこぢんまりとした小料理屋だ。
キャベツの葉を重ねて巨大な鍋に放り込みながらニコッと白い歯を見せる純也を思い浮かべた。
そう、私には六年も付き合ってる佐々木純也というれっきとした彼氏だっているのだ。それなのに、急に同衾しろなんて……。
こちらの事情をなにひとつ考慮しない傲慢な物言い。いくら見た目が格別に優れてるからって、人としてどうなのか。
「今日行った面接の社長がひどくて」
完全に場違いだったホテルの一室を思い出しながら厨房の隅に置かれた巨大なザルを引き寄せ、泥を流して乾かしておいた里芋を手に取った。ぎりぎりと握りつぶしそうになるのをこらえ、上部と底部の皮を薄く切り落としていく。
「あ、まだ乾いてないのがあるかもだから、気を付けて」
リサさんがエンボス加工の手袋をゴミ箱に放りながらザルいっぱいの里芋に目を移した。
「大丈夫です」
切りやすいように洗って乾かしてあった里芋はコロコロと小ぶりだけれど、地元の農家の方が収穫したばかりの産地直送だ。里芋の煮っころがしは『いろどり亭』の人気メニューのひとつでもある。
いろどり亭は、修造さんとリサさんが夫婦で切り盛りするこぢんまりとした小料理屋だ。