孤高のエリート社長は契約花嫁への愛が溢れて止まらない
口端だけを持ち上げた最低限の笑みをする社長と対照的に、その人は顔いっぱいに邪気のない笑みを浮かべている。その笑顔と整った容姿で世の女性を虜にしている弁護士――神谷伊澄。
情報番組のコメンテーターとか、子供からお年寄りまでが見る国民的なクイズ番組とか、テレビ番組に出演している姿を何度も見かけたことがあった。
あっけにとられている私に神谷弁護士の笑顔が向けられる。
「そちらは?」
視線を追うように私を一瞥し、穂高社長は静かに口にした。
「私のだ……妻です」
この人、今『抱き枕』って言おうとした!
というか、結婚してることを告げちゃうの? てっきり内緒にしていくのかと思っていたのに。
いろんな疑問が渦巻いたまま、とりあえず「ひかりと申します」と頭を下げた。ちらりと見上げると、神谷弁護士は笑顔のまま固まっている。私と視線が交わった次の瞬間、わかりやすく目を丸めた。
「え! ご結婚されたんですか」
よほど意外だったらしいその反応になぜだかホッとしてしまう。
そうだよね、穂高社長が『結婚しない』と公言していたかは定かじゃないけど、相手が平凡な私ということだけでも驚きに値する。
「所長」
鋼鉄の彼女から『失礼ですよ』と視線でたしなめられ、神谷弁護士ははっとしたように私に目を戻した。
情報番組のコメンテーターとか、子供からお年寄りまでが見る国民的なクイズ番組とか、テレビ番組に出演している姿を何度も見かけたことがあった。
あっけにとられている私に神谷弁護士の笑顔が向けられる。
「そちらは?」
視線を追うように私を一瞥し、穂高社長は静かに口にした。
「私のだ……妻です」
この人、今『抱き枕』って言おうとした!
というか、結婚してることを告げちゃうの? てっきり内緒にしていくのかと思っていたのに。
いろんな疑問が渦巻いたまま、とりあえず「ひかりと申します」と頭を下げた。ちらりと見上げると、神谷弁護士は笑顔のまま固まっている。私と視線が交わった次の瞬間、わかりやすく目を丸めた。
「え! ご結婚されたんですか」
よほど意外だったらしいその反応になぜだかホッとしてしまう。
そうだよね、穂高社長が『結婚しない』と公言していたかは定かじゃないけど、相手が平凡な私ということだけでも驚きに値する。
「所長」
鋼鉄の彼女から『失礼ですよ』と視線でたしなめられ、神谷弁護士ははっとしたように私に目を戻した。