ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「これは朝から素晴らしい経験をさせてもらったよ」

 かっちりした警備隊の制服に身を包んでいるのに、全身からカリスマ的な魅力を放つ狐の青年が言った。

「まあ、正直言って、華やかな花柄をファッションに取り入れるセンスについては、この俺が隊長に負ける気はしないけれど……それはさておいて、真っ白な子猫ちゃんの毛並みの美しさにもうメロメロだよ! エリナ姫と呼んでもいいかな、素敵に魅力的な子猫ちゃん? 君の柔らかな肉球に触れることができる男性は、この世の幸せを独り占めしたような心地になるだろうね」

 朝からベッタベタに甘い言葉を振り撒くのは、狐のサファンだ。
 すらりと背が高く、長い脚にもっふりとした素晴らしい尻尾を持つ彼は、こう見えても貴族の子息だ。その顔はアイドル並みに整っているし、エリナには『チャラい、チャラ過ぎるよ!』と思える女心をくすぐる言動も、社交界においては大切な男性の嗜みであるから、狐のサファンと言えばモテモテ男子の代名詞と言われるくらいに人気がある。

 もちろん、社交界のみならず、王都に住む赤ちゃんからお年寄りまで、とにかく女性に対してはきめ細かい気配りと優しさをもって接するので、王都の人々(主に女性)に安らぎを与える警備隊員として活躍している。

 ちなみに、男性にはこのサービスは一切振る舞われないし、悪人に対しては非情な程に遠慮のない攻撃をする、頼りになる腕利きの精鋭である。
< 13 / 244 >

この作品をシェア

pagetop