ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 迫力満点の試合が次々と続いたが、誰も観客席(?)のお嬢さんふたりのところには飛んで来なかった。戦士たちは全力で戦いながらも、頭の片隅では冷静にふたりのレディの安全を忘れない。
 このように、同時にいろいろなことに同時に思考力を使うのは、優れた戦士に必要なことなのだ。

『カレーだカレーだ今夜はカレーだ』

 約一名、余計なことにも思考力を使っている者がいたが……まあ、それもご愛嬌である。

「あら、次はウィリオの番よ」

「相手は……まさかのヴォラットさんにゃ!」

 余裕の表情で闘技台に現れた黒豹のヴォラットを見て、エリナは「ものすごい強敵をぶつけてきたにゃんね……これが接待試合じゃないことがひしひしと伝わってくるにゃ」と呟いた。ヴォラットはたとえ相手が王族であろうと決して容赦しない、クールな青年なのだ。

 だが、ウィリオ王子にひるむ様子はない。まだ子どもではあっても、彼は誇り高い森エルフの戦士なのだ。
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