ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「それもそうだにゃ! 真珠とか珊瑚とかはフィフィール国の特産品で、若い人も気軽に身につけられるジュエリーだって本に書いてあったにゃ……」

「まあ、エリナは本を読んでお勉強しているの?」

 子猫がこくこく頷くと、ルールーは「とても立派な子猫ね」とエリナの頭を撫でた。
 働く子猫であるエリナはとても忙しいのだが、休憩時間には王宮から借りてきたルディの子どもの頃に使った教科書を読み進めている。
 読み書きや計算は不自由していないが、この世界の地理や歴史、人物史、不思議な生き物や魔物のことなど、知らなくてはならないことがたくさんあるのだ。

 そんなエリナを見たルディは、自分が子どもの頃のことを思い出すと、そっと目を逸らして鼻の頭をかいていた。彼は賢い少年ではあったが、勉強をサボって幼馴染みの黒豹と遊びまわり、祖父から何度もゲンコツをもらっていた過去があったのだ。

 真珠貝商店の跡取りとして正式に認められたルールーもまた、大変な努力家であった。

「『知識は力なり』って教えられて、わたしも小さな時からお勉強をしたの。ものを知らない商売人なんて、儲けのチャンスが両脇をすり抜けても気がつかないマヌケ者だって、お父さまに言われてるわ」

「ルールーも偉いにゃ!」

 背伸びをした子猫にいい子いい子と頭を撫でられて、ルールーは嬉しそうに笑った。
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