ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 そう、当のフェアリナもフォーチュナもクー・シーも予想できないほど早く、まさかの一晩で完成してしまったのである。

「それにしても、これは素晴らしいトンネルだわね。安全性がよく考えられている構造だわ。さすがは日本で育った妖精ね」

 フォーチュナは長い月日がかかると予想していたのだが、理科の知識を活用したフェアリナの手にかかったら、トンネルは数時間で完成してしまった。
 そのため、三人は大切なことを忘れていた。
『根回し』というものを。

「へえ、たいしたもんだよ、この道は平らで走りやすそうだね」

 クー・シーはトンネル内を駆け回って「脚への感触がすごくいい感じ!」とご満悦だ。

「ふふふ、これで海の幸が運び放題、食べ放題……お魚料理を青弓亭で出せるにゃ……」

 さっそく食欲が全開になるのは、もちろんフェアリナである。

 妖精たちは出来ばえに満足して青弓亭に戻ると「お疲れさまー」と言い合って解散した。
 そしてフェアリナは部屋に戻って子猫の姿になると「今日はよく働いたにゃんね」と満足してぐっすりと眠った。

 翌日起こる大騒ぎのことなど、まったく予想せずに。

 そう、善良な妖精たちは、スカイヴェン国王とフィフィール国王にトンネルを掘る計画があることすら伝えずに、二国間を結ぶ通路を作り上げてしまったのだった。
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