ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
『それにしても……』

 フェンリルの背中にぎゅっとしがみついて、素晴らしいモフモフぶりを楽しみながら、エリナは思った。

『バーベキューソースに夢中で、キャンプをするなら絶対にやりたかったアレを忘れるなんて不覚だったよ。そう、焚き火で作る焼きマシュマロを!』

 こんがりと焼き色がつくまで炙った、串に刺したマシュマロは、砂糖がカラメル化する香ばしい香りとパリッと飴化した表面、そしてとろける中身という素晴らしいハーモニーで、食べるものの心を虜にするという。
 獣人の本能のせいか、肉に対する欲求が強すぎて、キャンプのおやつについてすっかり忘れていたエリナがそのことを思い出したのは、出発の前日であった。

『この世界には食用のゼラチンがないことに薄々気づいていたけれど、焼きマシュマロを食べる機会が突然訪れるなんて想像していなかったよ。こんなことなら、早めにゼラチン作りを完成させて、マシュマロを作っておくんだった!』

 マシュマロとは、溶かしたゼラチンに砂糖をたっぷり入れて、よく泡立ててから固めたお菓子なのだ。泡立て器が完成しているからこそ、エリナは悔しくてたまらない。

『いつかきっと、リベンジするにゃん!』



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