ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「今回は野外でカレーライスを作るんですって? 楽しみだわ」

 ルールーの隣では、旗を持った老従者が「めったにできない貴重な経験でございますね。どうぞわたしになんでもお申しつけくださいませ」とにこやかに言った。

「我が国自慢の食材をたっぷりと用意してあるからな。うちのセライラスタングリーズルを手足のように使ってかまわないから、思う存分料理を楽しんでくれ」

 ウィリオ王子は従者の背中を「頼むぞ、セラ」と軽く叩いた。

「はーい、ついでに王子も使い放題にしてくれちゃっていいですからねー、子猫ちゃん、お久しぶりです」

 セラが旗を背中に刺して、エリナを高い高いしようと両手を伸ばしてきたので、子猫は身の危険を感じて「うにゃああああ、やめてください、わたしは一人前の働く猫なのにゃん!」と逃げ回った。

「ルディさん、助けてにゃん」

「おう」

 ルディは背中の荷物をイーシーに外してもらってから、エリナとセラの間に割り込んだ。

「エリナちゃーん、ちょっとだけ抱っこさせてよー」

「やだにゃーん」

 再びルディの背中にまたがるエリナ。

「駄目だ」

 セラは、フェンリルのモフモフした大きな前脚で「うちのエリナを高い高いしていいのは俺だけだぞ」と転がされてしまった。
 ころころと勢いよく転がるセラを見て、ウィリオとルールーは「さすがは第一王子殿下、今日も素晴らしいツッコミだ!」「スピードもあるし、リズミカルだわ」と惜しみない拍手を送ったのだった。
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