フォーチュンクッキー
はらりと茶色い葉っぱが目の前を舞っていた。
そんな中、立てかけた自転車に寄りかかりながら携帯の開閉を繰り返していた。
心臓は別にどきどきなんてしていなかった。
会えるまでの時間がもどかしいとか、会えなくて哀しいとか。
そういう切ない気持ちは、なぜかオレには住み着いていない。
校内から聞こえていた笛もしばらく音沙汰なく、昼下がりの青い空もいつの間にか夕やけ色に染まりつつあった。
次第に響くチャイムと共に、校内からようやく声があふれ出す。
「…終わったか」
校門の前でずっと流れる雲を見ていたから、昇降口と思われる扉の向こうが真っ暗だった。
通り過ぎる見慣れた制服の少年少女はチラチラと見てきた。
まるで動物園のパンダ状態だったけど、とにかくオレは黙って耐えて待ちわびる。
その向こうで、ひときわ小さい女の子が走ってやってくるのが見えて、自転車をゆっくり起こす。
ギアを一番軽くしてサドルに腰を落とし、あの足音が近づいてくるのにあわせて、自転車の頭をゆっくりだす。
まるで車が急ブレーキを踏むかのように、彼女はつんのめった体を思い切りとめていた。
「…た、太一さんっ!?」
自転車を後ろにバックさせながら、ゆっくりチビ助の元に近づけると、まじまじとオレを大きな瞳で見つめてくる。
「いくんだろう?病院」
チビ助はあっと気づいたように、あの無邪気な笑顔。
オレが弱いことを知ってるみたいに。
「はいっ!」
そんな中、立てかけた自転車に寄りかかりながら携帯の開閉を繰り返していた。
心臓は別にどきどきなんてしていなかった。
会えるまでの時間がもどかしいとか、会えなくて哀しいとか。
そういう切ない気持ちは、なぜかオレには住み着いていない。
校内から聞こえていた笛もしばらく音沙汰なく、昼下がりの青い空もいつの間にか夕やけ色に染まりつつあった。
次第に響くチャイムと共に、校内からようやく声があふれ出す。
「…終わったか」
校門の前でずっと流れる雲を見ていたから、昇降口と思われる扉の向こうが真っ暗だった。
通り過ぎる見慣れた制服の少年少女はチラチラと見てきた。
まるで動物園のパンダ状態だったけど、とにかくオレは黙って耐えて待ちわびる。
その向こうで、ひときわ小さい女の子が走ってやってくるのが見えて、自転車をゆっくり起こす。
ギアを一番軽くしてサドルに腰を落とし、あの足音が近づいてくるのにあわせて、自転車の頭をゆっくりだす。
まるで車が急ブレーキを踏むかのように、彼女はつんのめった体を思い切りとめていた。
「…た、太一さんっ!?」
自転車を後ろにバックさせながら、ゆっくりチビ助の元に近づけると、まじまじとオレを大きな瞳で見つめてくる。
「いくんだろう?病院」
チビ助はあっと気づいたように、あの無邪気な笑顔。
オレが弱いことを知ってるみたいに。
「はいっ!」