真夜中の果て  ー文芸部コンビの事件帳ー

「え?あ、はい。先輩達が戻って来るまでなら」

「ありがとうございます。私は二年六組の柴田 息吹といいます。こっちは二年三組の藤沢 彩葉さん」



息吹ちゃんに紹介されて、また私はお辞儀した。



「あ、俺は一年二組の岸 基成(きし もとなり)です。サッカー部です」

「岸くんは……、ランニングには行かないんですか?」

「あ、俺は怪我してて。ジャージと靴下で見えないんですけど、昨日、家で足首を痛めたんです」

「失礼しました」

「いえ。それで、あの、聞きたいことって?」



息吹ちゃんは、
「時田 千世さんのことについてです。あの日、倒れていた時田さんを見つけた人って、どなたか知っていますか?」
と、尋ねる。



私はメモ帳とペンを持って、メモを取ることに専念しようと思った。



「あの日ですか?多分ですけど、女子ソフトボール部の人だと思います」



岸くんがあっさり答えてくれたので、思わず私は、
「えっ!どうしてわかるんですか?」
と、聞いてしまった。



(いけない、いけない。メモに専念しよう)

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