真夜中の果て  ー文芸部コンビの事件帳ー

息吹ちゃんがまっすぐにその人を見つめて言った。



「事件……」
と、その人の不安そうな声は、少し震える。



「加瀬さん、私達に話してくれますか?あの日のことを」






息吹ちゃんの言葉に、目の前の彼女は頷いて、顔あげた。




彼女……、加瀬 有沙さんの目は、不安そうでありながらも、どこか凛とした、強い眼差しがあった。











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