私とキミと、彼と
よかった。
きょんちゃん、笑えてるんだ。
あの怪我以来、きょんちゃんが私に見せる笑顔はいつもどこか悲しげだったから。
彼の嘘偽りのない笑顔を見れることが、純粋に嬉しかった。
…そして何より、絶望の淵にいた彼に新しい居場所を与えてくれた凌哉くんのことが誇らしい。
「おーい、千夏。
何ひとりでニヤケてんの?」
「別になにも……ンむっ!」
彼は徐に私の目の前に立つと、その大きな両手で私の頬をこねくり回す。
「エロいことでも考えとったんか〜?
千夏サンのスケベ。」
「ち、ちがうもん!
仲良くていいなって、羨ましいなって思って見てただけだし!」
「羨ましいって…
今日から千夏もその仲間入りだろ?」
キョトン顔で首を捻る彼につられて、私も首を傾けた。