【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
ガリガリと爪をかみながらシャルルは今後のことを考えていた。

(わたくしがいない間にオリバー殿下が、あの性格最悪のブスに取られちゃう……!わたくしをこんな目に合わせるなんて絶対に許さないっ!卑怯者めっ)

母もシャルルと同じように苛立っているのか、最近は顔を合わせて口論ばかりになってしまう。
なんでも許してくれていた父も「今回ばかりは許せない」と、生まれて初めてシャルルに厳しい態度で接してくる。

サシャバル伯爵家はこれ以上ないくらいに最悪な状態だった。

シャルルはカトリーナを人だと思ったことはなかった。
なんでもやっていい人形と同じ。
幼い頃は可哀想だと思っていたこともあったが、そんな感情はいつの間にかどこかにいってしまい、なんでも言うことを聞く便利な道具だと思っていた。
 
幼い頃は母に『あの女は穢らわしい存在なの。シャルルは絶対に近づいてはいけないわ』そう言われて育っていた。
それはカトリーナの母を指していた。
だから近づかなかったし、カトリーナの存在も最初は知らないまま。
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