【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで

「呪われているなんて嘘だったのよ!あんなに美しい方だって知っていたら、わたくしがナルティスナ領に行ったのに……!あんな役立たずにも優しくするくらいだもの。きっといい方なのよっ」

「…………」

「それにあの力を見たでしょう!?クラレンス殿下の力はオリバー殿下よりもずっと強いわ!わたくしが嫁いだらきっと喜んで下さる……!だってわたくしの方がこんなにも美しいんだもの!クラレンス殿下に相応しいわ!あんな屋根裏のネズミみたいな女……あの方に触れてはいけないのよ!」

「シャルルの言う通りだわ」

「ふふっ、お母様なら絶対にそう言ってくれると思ったわ!すぐにでもお父様に相談して……」


そう言おうとしてシャルルは思わず口を閉じた。
母が千切れそうなほどに唇を噛んでいる。
手のひらにはつめが食い込んで白くなっていた。


「あの女の子供が……わたくしの子供より愛されるわけがないっ!愛されるべきではないのよ?」

「お、お母様……?」


シャルルの問いかけも聞こえないのか「絶対に許さない」と、何度も呟いていた。
しかしシャルルは母の怒りの理由が全てカトリーナにあることはわかっていた。


「あの女とわたくしを交換すればいいの……!そうすればクラレンス殿下はわたくしのものでしょう?」
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