交際0日ですが、鴛鴦の契りを結びます ~クールな旦那様と愛妻契約~


「す、すごい…! 広い!広いです一織さん!」

リビングダイニングとキッチンの広さに驚き、すっかり興奮した私は彼を仰ぎみる。
こんなに広い部屋にひとりで住んでいたなんて、改めて一織さんのスペックの高さに圧巻された。

「気に入ってもらえたようで何よりだ。 小梅の部屋はこっち」

上層階なだけあって、窓からの景色も綺麗だ。

余っている部屋がふたつほどあり、そのうちひとつを私の部屋にと用意してくれた。
ウォークインクローゼットも大きくて、私が持ってきた荷物は全てこの中に収まってしまいそうだ。

「今日の午後にはベッドが届くよう手配してあるから、それまでにできるだけ荷物を片付けておこう」

「はい! 一織さんも新しいベッドを買ったんでしたもんね」

「ああ。いい機会だと思ってな」

実家から引っ越すのに新しく購入したものと言えばベッドくらい。
一織さんの知り合いのお店で、彼が懇意にしているインテリアショップをおすすめしてもらったのでベッド選びはスムーズだった。

同じタイミングで、一織さんもベッドを買い換えたのだ。ちなみにお揃いだったりする。
寝室を一緒にするかどうかを話し合った結果、私たちにはまだ踏むべき段階があるということで、とりあえず部屋は別々。

これからそれが変わるのかもしれないと考えると少し照れるのでやめよう。

部屋の片付けが一段落したところで、私たちはお昼ご飯にデリバリーを頼んだ。
一織さんの提案で、ハンバーグが美味しいお店を選ぶ。

「わ、美味しい…! こんなにジューシーなハンバーグは初めて食べました!」

デミグラスソースと肉汁のコラボレーションが絶品のハンバーグは本当に美味しくてほっぺたが落ちそう。
感激する私に、一織さんは少し得意げな様子で言う。

「そうだろ。高校生のときに初めて食べてから気に入って、今でもたまに食べたくなるんだ」

一見クールな彼が、意外と子ども舌なのが可愛くて笑みがこぼれる。
高校生の一織さんを想像して、きっとモテていたんだろうな、と思う。

「ふふ。一織さんの高校時代ってどんなだったんですか? 一織さん、背が高くて逞しい体つきだし、部活はやっぱり運動部?」

「中学高校ともバレーをやってたよ」

「ほんとですか! 私もバレー部でした!」

「見てみたかったな。小梅がバレーやってるところ」

一織さんが小さく笑って言う。
私も、彼がバレーをやっている所は見てみたい。きっと大活躍だったんだろうな。
そこで、私は閃いた。
大人も子どもも全力で楽しめるスポット。

「じゃあ今度、スポーツを楽しめるレジャー施設に行きませんか? 私、いい所知ってるんです」

「いいな。たまには思い切り体を動かすのも楽しそうだ。運動好きという共通点がひとつ見つかったな」

「はい! 楽しみです」
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