報われたい独占欲は、狂気のソレ



 お昼時になり、長谷川奏人は私がいる元へと近寄ってきた。「お昼、一緒に食べようか」と誘われ、断ることができずに渋々頷く。長谷川奏人が良く利用するというこじんまりとした定食屋に一緒に入った。


「……以外です。社長になる人なんだからもっとお高いものとか食べてそうだったのに」


 メニュー表を見ながら日替わり定食を頼むと、長谷川奏人も「じゃあオレもそれにしようかな」と、私と一緒の日替わり定食を頼んだ。


「社長になるのはまだまだ先の話だけどね。もうそんなこと知ってんだ?」

「はい、木崎社長から聞きました。長谷川さんは木崎社長の甥だそうで」

「うん、おじさんには良くしてもらってるよ。服好きだからこの仕事も楽しいし」


 長谷川奏人はコップに入っているお冷を口にした。そして、さっきまでとは打って変わって鋭い視線を私に向ける。


 時々見せるこの視線にドキッとする。


「……で? カレシとは別れた?」


 私をお昼に誘ったのも、きっとこの話がしたかったんだろう。意志を貫くために体を強張らせた。


「別れてません。浮気はしていないので」

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