報われたい独占欲は、狂気のソレ
「お願いします」と深々と頭を下げる。長谷川さんは「うーん」と首を傾げた。
「この商品に関しては広告費をあんまりかけないように頑張れば……まあ、トントンかな。修正するところはまだまだあるけど、とりあえず直した資料を出してみるから。会議には川口さんも参加してもらうから。俺の補佐に回ってね」
「もちろんです! ありがとうございます!」
嬉しくておもわずガッツポーズをすると私を見た長谷川さんがフッと笑みを見せた。
「お、お見苦しいところをスミマセンでした……」
「――よかった。仕事がイヤになったんじゃないかと思ってた」
「そんなはずありません! 私、ずっと服のデザインの仕事がしたいと思ってたんです」
前のめりにそう言ってみると、長谷川さんは「じゃあさ」と話を振ってきた。
「仕事大好き川口さんをここまで悩ませている原因はなに? 最近ずっと仕事に身が入ってなかったでしょ」
「知ってるよ」と頷く長谷川さん。仕事に集中できていないことがバレてしまっていた。言い訳もできない。迷惑もかけてしまっている。本当のことを言うしかない。