その甘さに、くらくら。
「俺は、これがずっと、欲しかった」
血を垂らし、口元を拭い、微かに口角を持ち上げる。吐き出すことも、舌を打つことも、置き去りにすることも、五月女はしなかった。俺の血液が、五月女の舌を喜ばせたことは嘘ではなく、五月女が俺の血を求めていたこともまた、嘘ではないと証明された。
どくどくと脈を打って血液が全身を駆け巡り、頭も体も沸騰させていく。口から涎がとめどなく溢れ、拭っても拭っても、飲み込んでも飲み込んでも、それは止まってはくれない。視界がチカチカと弾け、目の前が真っ赤になるような感覚。俺の眼は今、五月女と同じ眼をしているのだろうか。赤くなっているのだろうか。自分では確かめようがなかった。
「さつき、め……、さつきめ……、おれ、おれも……、おれも……」
飲みたい。飲みたい。飲みたい。噛みたい。血が欲しい。血が。血が。血が欲しくてたまらない。欲しくて欲しくてたまらない。ちょうだい。くれ。寄越せ。俺にも。寄越せ。飲ませろ。自分だけ、ずるい。俺も血が欲しい。五月女の。五月女の血が欲しい。他の誰でもない、五月女の。血が。欲しい。
手を伸ばし、五月女の服を掴む。彼を引き寄せ、否、自ら彼に近づき、その首筋を狙った。五月女は、ほくそ笑むように嗤っていた。五月女は、抵抗しなかった。寧ろ、自ら進んで首を晒し、理性をぐらぐらとさせる俺を挑発する。涎が止まらなかった。
掴んだ服から手を離し、無意識のうちに五月女の背中に回す。俺を支えるように、五月女が床に手をついたのが分かった。
はあ、はあ、と息が漏れる。興奮している。ゴムの味などしないであろう極上の血を前に、俺は興奮している。涎が止まらない。
血を垂らし、口元を拭い、微かに口角を持ち上げる。吐き出すことも、舌を打つことも、置き去りにすることも、五月女はしなかった。俺の血液が、五月女の舌を喜ばせたことは嘘ではなく、五月女が俺の血を求めていたこともまた、嘘ではないと証明された。
どくどくと脈を打って血液が全身を駆け巡り、頭も体も沸騰させていく。口から涎がとめどなく溢れ、拭っても拭っても、飲み込んでも飲み込んでも、それは止まってはくれない。視界がチカチカと弾け、目の前が真っ赤になるような感覚。俺の眼は今、五月女と同じ眼をしているのだろうか。赤くなっているのだろうか。自分では確かめようがなかった。
「さつき、め……、さつきめ……、おれ、おれも……、おれも……」
飲みたい。飲みたい。飲みたい。噛みたい。血が欲しい。血が。血が。血が欲しくてたまらない。欲しくて欲しくてたまらない。ちょうだい。くれ。寄越せ。俺にも。寄越せ。飲ませろ。自分だけ、ずるい。俺も血が欲しい。五月女の。五月女の血が欲しい。他の誰でもない、五月女の。血が。欲しい。
手を伸ばし、五月女の服を掴む。彼を引き寄せ、否、自ら彼に近づき、その首筋を狙った。五月女は、ほくそ笑むように嗤っていた。五月女は、抵抗しなかった。寧ろ、自ら進んで首を晒し、理性をぐらぐらとさせる俺を挑発する。涎が止まらなかった。
掴んだ服から手を離し、無意識のうちに五月女の背中に回す。俺を支えるように、五月女が床に手をついたのが分かった。
はあ、はあ、と息が漏れる。興奮している。ゴムの味などしないであろう極上の血を前に、俺は興奮している。涎が止まらない。