『執愛婚』~クリーミー系ワンコな部下がアブナイ男に豹変しました

「お前、どこまでついて来る気?」
「悠真んち」

ダメだ。
完全にこいつ発病してる。

「家、どこら辺なの~?」
「教えるわけねーだろ」
「じゃあ、美織さんに聞く」
「ふざけんな」

自宅に帰るには地下鉄に乗らないとならないんだけど、絶対ついて来そう。
怖くなって、JRの駅前にある交番へと駆けこむ。

「すみません」
「……どうしました?」
「外にいる白いコートの女、ストーカーなんですけど」
「はい?」
「昔付き合ってた女で、職場にも押しかけて来て、自宅教えろってしつこいんですけど」
「……とりあえず、詳しい話を聞かせて貰ってもいいですか?」
「はい」

俺が交番へと駆けこんだから、いつの間にか消えたようだ。
高校時代にも何度も遭った。
あまりにも度が過ぎてて、法的処置をしたくらいだ。
それもあって、海外の大学にした。
あのまま日本にいたら、精神的に限界だったから。



駅前でタクシーを拾い、璃子さんのマンションへと。

「どうしたの?」
「ご飯行けなくて、ごめん」
「いいよ、別に。いつでも行けるし」

お風呂上がりの璃子さんは親子丼を作っていたようだ。

「俺の分もある?」
「すぐ作れるから、大丈夫だよ」
「ビール買って来た」

マンションの近くにあるコンビニで買って来たビールをダイニングテーブルに置く。
キッチンに立つ璃子さんをじっと見つめてると。

「さっきの子、元カノ?」
「………ん」
「やっぱりね」
「気になる?」
「うーん、気にならないと言ったら嘘になるかな」

チラッと視線を寄こした彼女は、やっぱり年上の余裕の顔をする。

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