若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
「ソードドラゴン」
「そーどどらごん」

 ショーンの言葉を、ジョンズワートが復唱する。
 ショーンが選んだプレゼントが、東の国で人気があるという話の、剣にドラゴンが巻き付いた飾りつきのキーホルダーだったからだ。
 ショーンの手にのるサイズにも関わらず、細かなところまで見事に作られており、たしかに出来はいい。
 だが、公爵様であるジョンズワートがどう思うかまでは、わからなかった。
 なんでも嬉しいと言ってしまったのは、チェストリーだ。別のものにしないかと言い出すことは、できなかった。
 さてどうなるものかと、部屋の端に立つチェストリーは、親子二人を見守った。

 ソードドラゴンであるという説明を受けた、ジョンズワートの第一声は。

「……かっこいい」

 で。
 それに対するショーンの返しは、
 
「……おそろい」

 だった。
 ショーンは、自分のポケットから、父に贈ったものと同じキーホルダーを取り出す。
 初めての父の日のプレゼントが、父息子お揃いの品だったジョンズワート、大感激である。
 かっこいい、嬉しい、すごい作りだね、と盛り上がる二人を見て、チェストリーはほっと息を吐いた。

 好み、一緒でよかった……。流石は親子……。

 従者は、そんなふうに思ったとか、思わなかったとか。
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