新そよ風に乗って ⑥ 〜憧憬〜
「高橋さんでも、そういうことってあるんですか?」
「ああ」
「嘘……」
「嘘を言って、どうなる」
「本当に、そうなんですか?」
にわか、信じがたい。
高橋さんが、思っていることや考えていることを上手く伝えられないなんて。
私なんて何時もそうだけど、高橋さんに限ってそれは有り得ないことだと思っていた。
私は思ったことの半分……否、10分の1も言えないことだって。特に高橋さんと話していると、全く駄目に等しい。傍に居るだけで緊張して舞い上がっちゃうから、何を話しているのか自分でも分からなくなってしまうこともある。
だからかな?
つい、黙ってしまうことも……。
だって、ただ一緒に居られるだけで嬉しいから。だから、ついつい嬉しくて舞い上がっちゃうんだもの。
高橋さんがいいと思うものは、何でもいいんだろうなって思えちゃうし、これが美味しいって聞けば食べてみたくなって。それで、食べてみると本当に美味しいんだもの。
高橋さんのことは、何でも知りたいし知っていたい。でも、自分からはなかなか思うように聞けないのも事実。
でも、そんな私と高橋さんが同じだとは、到底思えない。
「フッ……。笑っちゃうぐらいにな。ちゃんと、順序立てて話そう。きちんと、説明しよう。そう考えれば考えるほど、上手く話せなくなる」
凄く、よく分かる。私がそうだから。
「だが、上手く話そう。きちんと、説明しようと考えている時点で、それはもう理想から離れていっているんだよ」
理想から離れていっている?
「あの、どういう意味ですか?」
「そう、それだ。そこなんだよ」
はい?
いったい、何のことやらさっぱり分からない。
「俺が今話したことを、お前は理解出来なかっただろう?」
「えっ? それは、その……」
「ああ」
「嘘……」
「嘘を言って、どうなる」
「本当に、そうなんですか?」
にわか、信じがたい。
高橋さんが、思っていることや考えていることを上手く伝えられないなんて。
私なんて何時もそうだけど、高橋さんに限ってそれは有り得ないことだと思っていた。
私は思ったことの半分……否、10分の1も言えないことだって。特に高橋さんと話していると、全く駄目に等しい。傍に居るだけで緊張して舞い上がっちゃうから、何を話しているのか自分でも分からなくなってしまうこともある。
だからかな?
つい、黙ってしまうことも……。
だって、ただ一緒に居られるだけで嬉しいから。だから、ついつい嬉しくて舞い上がっちゃうんだもの。
高橋さんがいいと思うものは、何でもいいんだろうなって思えちゃうし、これが美味しいって聞けば食べてみたくなって。それで、食べてみると本当に美味しいんだもの。
高橋さんのことは、何でも知りたいし知っていたい。でも、自分からはなかなか思うように聞けないのも事実。
でも、そんな私と高橋さんが同じだとは、到底思えない。
「フッ……。笑っちゃうぐらいにな。ちゃんと、順序立てて話そう。きちんと、説明しよう。そう考えれば考えるほど、上手く話せなくなる」
凄く、よく分かる。私がそうだから。
「だが、上手く話そう。きちんと、説明しようと考えている時点で、それはもう理想から離れていっているんだよ」
理想から離れていっている?
「あの、どういう意味ですか?」
「そう、それだ。そこなんだよ」
はい?
いったい、何のことやらさっぱり分からない。
「俺が今話したことを、お前は理解出来なかっただろう?」
「えっ? それは、その……」