新そよ風に乗って ⑥ 〜憧憬〜
すると、いきなりバッグの中で携帯が振動し始めたので、慌てて出るとまゆみからだった。
「もう、帰ってたぁ?」
「うん。今、帰ってきたところ」
少しだけ、高橋さんからの電話かと思って緊張してしまった自分が馬鹿みたい。
「そう。遅くまで、お疲れ様」
「まゆみも、もう家?」
「うん。ところで、あれからハイブリッジと仲直り出来た?」
エッ……。
「う、うん」
確かに、あの日のランチの件では仲直りは出来た。でも……。
「ハイブリッジと、何かあった?」
「えっ?」
まゆみの言葉に、異常に反応してしまった。
「あったんだ」
「そ、それは……」
「あったんでしょう? 話してごらん。陽子」
まゆみに鋭く悟られてしまい、高橋さんに言われたことを話した。
「ふーん……ってことは、陽子に待っていて欲しいってことじゃん」
「えっ? そんなこと、ひと言も言われてないから。本当に、言われてないから」
「分かってる。そんなの男のプライドが許さないから、言えないでしょう。普通」
まゆみ……。
「でもハイブリッジは、陽子に待っていて欲しいのよ」
「ど、どうして? 高橋さんは、何も……」
「もし、どうでもいい相手だったら、とっくに別れようって言ってそれでおしまいだよ」
「そんな」
私に待っていて欲しい?
高橋さんが?
「相手は、本人がその気になればいくらでも女が靡いてくる男だよ? しかも、かなり女の遊び方を知っている。そんな女に不自由していないような男が、そんな曖昧な言い方をするってことは、心の何処かで陽子に待っていて欲しいって思っているからでしょう? それを本人が自覚しているか否かは、分からないけど」
そんなこと、信じられない。
高橋さんが、私に待っていて欲しいなんて。
「本当に面倒臭い男だけど、陽子は好きなんでしょう?」
「うん……」
「それ、大事なことだから。迷わず即答するその気持ち。とても大事なことだと思うよ。ハイブリッジは、端から見たら狡い男なのかもしれない。でも、悪い奴ではないのよ。ただ、自分に正直なだけ。根が真面目で自分の気持ちに正直だから、中途半端な気持ちでつき合うことは出来ない。それだけ、真面目に陽子のことを考えてるってことだよ」
「まゆみ……」
「もう、帰ってたぁ?」
「うん。今、帰ってきたところ」
少しだけ、高橋さんからの電話かと思って緊張してしまった自分が馬鹿みたい。
「そう。遅くまで、お疲れ様」
「まゆみも、もう家?」
「うん。ところで、あれからハイブリッジと仲直り出来た?」
エッ……。
「う、うん」
確かに、あの日のランチの件では仲直りは出来た。でも……。
「ハイブリッジと、何かあった?」
「えっ?」
まゆみの言葉に、異常に反応してしまった。
「あったんだ」
「そ、それは……」
「あったんでしょう? 話してごらん。陽子」
まゆみに鋭く悟られてしまい、高橋さんに言われたことを話した。
「ふーん……ってことは、陽子に待っていて欲しいってことじゃん」
「えっ? そんなこと、ひと言も言われてないから。本当に、言われてないから」
「分かってる。そんなの男のプライドが許さないから、言えないでしょう。普通」
まゆみ……。
「でもハイブリッジは、陽子に待っていて欲しいのよ」
「ど、どうして? 高橋さんは、何も……」
「もし、どうでもいい相手だったら、とっくに別れようって言ってそれでおしまいだよ」
「そんな」
私に待っていて欲しい?
高橋さんが?
「相手は、本人がその気になればいくらでも女が靡いてくる男だよ? しかも、かなり女の遊び方を知っている。そんな女に不自由していないような男が、そんな曖昧な言い方をするってことは、心の何処かで陽子に待っていて欲しいって思っているからでしょう? それを本人が自覚しているか否かは、分からないけど」
そんなこと、信じられない。
高橋さんが、私に待っていて欲しいなんて。
「本当に面倒臭い男だけど、陽子は好きなんでしょう?」
「うん……」
「それ、大事なことだから。迷わず即答するその気持ち。とても大事なことだと思うよ。ハイブリッジは、端から見たら狡い男なのかもしれない。でも、悪い奴ではないのよ。ただ、自分に正直なだけ。根が真面目で自分の気持ちに正直だから、中途半端な気持ちでつき合うことは出来ない。それだけ、真面目に陽子のことを考えてるってことだよ」
「まゆみ……」