麻衣ロード、そのイカレた軌跡⓽最終話/魂の交尾
ファーストレジェンド~また猛る季節まで/その23
真樹子



三田村さんと会った後の数日間、私はひたすら自己に問い続けた

とことん…

その帰結として、この時点での私の”核心”がはっきりと掴めたんでけどね…

砂垣さんの意向を拒絶できないのは、何も彼との関係を壊すことを恐れていただけではない

むしろ、自分の中で既に出ている結論に従って一歩踏み出せない本当の理由は、ここまで築いた私の”キャリア”を失いたくないからだったんだよ


...


小さい頃から嫌われ続け、なにクソと歯を食いしばって挫けなかったことで、こんな私でも慕ってくれる”仲間”ができた

さらに”仲間”は次第に増えていった

それは私にとって、己のステータスを上げることに他ならなかったわ

そして、曲がりなりにも周囲から一目置かれ、愚連隊の男たちを従える立場も得た…

だから、”それ”をなくすことは今まで歩んできた自分の道のりを否定することのようで、とても恐かったんだよね、要はさ

まあ、自分の頭の中でそこまで整理がついていても、やはり最後の勇気を持ち得ることはできず、依然悶々としていた訳だわ

そんな中、砂垣さんからある用件を持ち出せれてね…

ここで、私の運命が大きく変わることになのよ

ふふ‥、この展開こそ、紛れもなく急転直下だったわね

...


「…U市南部の河川沿いの廃倉庫でよう、”ある人物”に会ってこい。何でも、お前みたいな女に回したい”仕事”があるそうだ。用件は直接本人に聞いてくれ」

この時の砂垣さんはどこか冷めていたというか、ちょっと投げやりな感じがしたわ

”何かあったのかな…”

まあ、咄嗟にそんなことを推し量っていたが、この時点ではそう深くまで考え及んではいなかったわね

「いいの?その人の依頼ごとを引き受けちゃっても…」

「ああ、お前が納得すれば、俺はいい…」

砂垣さんはそれ以上は詳しい話をせず、翌日、指定場所の廃倉庫に赴いた


...


私が倉庫の鉄製の扉を開くと、”先方”は既に中で私を待っていたわ

午後の西陽を浴びて窓際に佇んでいたのは、割かし小柄な少女だった

相馬豹子…

私より明らかに年下の、やたら目が鋭いこの少女は、何とこの春高校生になったばかりの15歳だったのよ

彼女は砂垣さんを介さず、”仕事は”私に直で請け負うことを要請してきたわ

報酬も直接渡すと…

その物言いは実に堂々としていて、誰かの使いとかではないのは彼女の態度からはっきりと伺えたわ

でも、これって…

砂垣さんを”抜く”コトになる訳なんで、”それはマズイ”と彼女に告げたのよね

そしたら、この子、ニヤリと笑って1枚の写真を私に際出してきたんだけどさ…

まあ、その時手にした写真をこの目で見た時の驚き…、それはとても言葉にならなかったわよ

もうびっくり仰天、ぶったまげで口あんぐりだったって(爆笑)






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