麻衣ロード、そのイカレた軌跡⓽最終話/魂の交尾
迷宮へ…/その3
麻衣
「…次に、その岩本の側近には、元ドッグスの北田久美が付いていると聞いてる。私たちからすれば北田は本郷の片腕的な存在と映っていたし、北田がドッグスを一人飛び出た先日の幹部会での行動だって、さしずめお前の指示だろうよ」
はは、これもお見通しだった訳ね
「…で、どうなんだ?お前としたら、いずれ北田を戻したいって気持ちなのか?」
「はい。久美はケンカも弱く頭も悪いので、真樹子さんにつけて、ドッグスのメンバーともうまくやれるようなタイミングになったら、ぜひドッグス、いえ、南玉に返してやりたいと考えています」
「そうか。お前がその考えならそれでいい。今後、あっちの状況は我々に上げてくれ。こっちもそのハラで含んでおくから」
「すいません…。よろしくお願いします」
荒子総長はこの後もいくつか細かい事象を上げ、ひとつひとつ私に確認をしてきた
それは私を全面的に信頼してくれた上での、私の意向を正確に把握するという作業だったようだわ
それによって、南玉メンバーに対する問題児・本郷麻衣への”安心感”を与える材料を掌握できるってとこなんじゃないのかな
とにかく総長は終始、私に誠実かつ丁寧に接してくれてね
あそこまでの蛮行をしでかした私にだよ!
赤い狂犬…
なんとでっかいハートの持ち主なんだろう…
...
そして、総長の表情が若干厳しくなったところで…
「では…、最後にもうひとつだ。今回一連の行動では、お前の側で暗躍していた”評判のよくない先輩”こと、三田村峰子だ。本郷、お前はあの人とは今も密にやり取りしていることと思う。彼女の情報操作力は誰もが周知するところだが、お前、本田多美代に関連したリークを三田村に依頼したな?しかも、火の玉決戦を終えた後にな」
来たか…
これはさすがに突っ込まれるだろう
なにしろ、あの木戸ちゃんから頼まれたのは総長の指摘通り、火の玉川原での最終決着後だ
アンフェアだろう言われれば、返す言葉はない
...
「…おっしゃる通り、本田さんに関連したリークを入れたことは認めます」
「なかなか潔いじゃないか、本郷。じゃあよう、さらに尋ねるぞ。今巷に流れてる噂、お前が進んで三田村に持ち込んだのか?」
「…言えません」
「何故だ?」
「理由も言えません」
「…よし。三田村へのタレこみ、お前の先導かどうかは答えなかったが、リークの事実は認めた。では、もう一つ認めてもらおう。これ、デマだな?」
「…」
さすがにこの答えには窮し、私は思わず総長から目を背けちゃった
...
「…本郷よう、本田は私の高校の後輩だからってことじゃなく、来年にはお前と共にこの南玉を支えるべき人間なんだよ。そいつにあらぬ汚名を着せ、これから南玉に加盟する後輩連中からも色眼鏡で見られたとあっちゃ、気の毒すぎるって。もう一度聞くぞ!…誰からってのはいい。”ある人物”が、お前に本田を貶めるリークネタを持ちこんだ。ここまでは認めたらどうだ?」
荒子総長の詰めはハンパなかった
でも、ここで口を割る訳にはいかない
いい悪いは別にして…
麻衣
「…次に、その岩本の側近には、元ドッグスの北田久美が付いていると聞いてる。私たちからすれば北田は本郷の片腕的な存在と映っていたし、北田がドッグスを一人飛び出た先日の幹部会での行動だって、さしずめお前の指示だろうよ」
はは、これもお見通しだった訳ね
「…で、どうなんだ?お前としたら、いずれ北田を戻したいって気持ちなのか?」
「はい。久美はケンカも弱く頭も悪いので、真樹子さんにつけて、ドッグスのメンバーともうまくやれるようなタイミングになったら、ぜひドッグス、いえ、南玉に返してやりたいと考えています」
「そうか。お前がその考えならそれでいい。今後、あっちの状況は我々に上げてくれ。こっちもそのハラで含んでおくから」
「すいません…。よろしくお願いします」
荒子総長はこの後もいくつか細かい事象を上げ、ひとつひとつ私に確認をしてきた
それは私を全面的に信頼してくれた上での、私の意向を正確に把握するという作業だったようだわ
それによって、南玉メンバーに対する問題児・本郷麻衣への”安心感”を与える材料を掌握できるってとこなんじゃないのかな
とにかく総長は終始、私に誠実かつ丁寧に接してくれてね
あそこまでの蛮行をしでかした私にだよ!
赤い狂犬…
なんとでっかいハートの持ち主なんだろう…
...
そして、総長の表情が若干厳しくなったところで…
「では…、最後にもうひとつだ。今回一連の行動では、お前の側で暗躍していた”評判のよくない先輩”こと、三田村峰子だ。本郷、お前はあの人とは今も密にやり取りしていることと思う。彼女の情報操作力は誰もが周知するところだが、お前、本田多美代に関連したリークを三田村に依頼したな?しかも、火の玉決戦を終えた後にな」
来たか…
これはさすがに突っ込まれるだろう
なにしろ、あの木戸ちゃんから頼まれたのは総長の指摘通り、火の玉川原での最終決着後だ
アンフェアだろう言われれば、返す言葉はない
...
「…おっしゃる通り、本田さんに関連したリークを入れたことは認めます」
「なかなか潔いじゃないか、本郷。じゃあよう、さらに尋ねるぞ。今巷に流れてる噂、お前が進んで三田村に持ち込んだのか?」
「…言えません」
「何故だ?」
「理由も言えません」
「…よし。三田村へのタレこみ、お前の先導かどうかは答えなかったが、リークの事実は認めた。では、もう一つ認めてもらおう。これ、デマだな?」
「…」
さすがにこの答えには窮し、私は思わず総長から目を背けちゃった
...
「…本郷よう、本田は私の高校の後輩だからってことじゃなく、来年にはお前と共にこの南玉を支えるべき人間なんだよ。そいつにあらぬ汚名を着せ、これから南玉に加盟する後輩連中からも色眼鏡で見られたとあっちゃ、気の毒すぎるって。もう一度聞くぞ!…誰からってのはいい。”ある人物”が、お前に本田を貶めるリークネタを持ちこんだ。ここまでは認めたらどうだ?」
荒子総長の詰めはハンパなかった
でも、ここで口を割る訳にはいかない
いい悪いは別にして…