麻衣ロード、そのイカレた軌跡⓽最終話/魂の交尾
迷宮へ…/その15
剣崎


ケイコとはその後20分ほどで部屋を出た

帰りは彼女の自宅近くまで送り、そのまま次の用の待つ都内某所に向かった

それにしても今日のケイコからは、いつにも増して特別な清々しさを感じた。

部屋の中で彼女の家族のことを言及しても、戸惑いというものなどはその表情から伝わらなかったしな

「あのだな…、何かと麻衣を引き合いに出して比較するのはお前には失礼にあたるのかもしれないが、やはり、親御さんは堅実な人生を歩んできた人達なんだろうし、高一の娘が外泊とかはな…」

俺はケイコが両親にこの”事態”をどの程度話すのか、聞くのが恐いほど気になっていたからな

自分が引きこんでおいて矛盾極まりない身勝手な心配であることは百も承知しているが…、やはり彼女から聞いておかなくてはという気持ちだった

それに対して、ケイコの返答は極めてシンプルだったが、偉く驚いたのも事実だ

「まず、母は南玉連合に加わったことを承知してます。幸い妹や近所のお母さんなどが、言い過ぎだってくらい私のことをよく言ってくてれまして…(笑)。それと、お隣りに住んでた高原亜咲さんが南玉のOGだってことも知ってましたし、紅丸さんとは家族ぐるみでお付き合いしてたんで…。まあ、女の”集団活動”にあまり悪い印象はないんです(苦笑)。ですので、意外なくらい理解を得てます」

なるほどだったよ

紅丸有紀とは小学生の頃から懇意だったんだよな…

...


「…その延長での”付合い”で、タマの外泊は許容してくれる含みはとってあるので、当面、バランスも考えてうまくやります。当然、クスリと相和会はとても言えません。これについては、会長さんとの約束のシュミレーションで私は通すつもりです。後は、走りながら柔軟にってとこです。海外赴任の父は、私のことでは母としっかり認識共有していますから、さほど心配はいりません。どちらかというと、父の方が私の奔放さを本質で理解してくれてるかな…。ってとこですが、今の段階ではこんなとこでいいですかね?」

俺は完璧だと答えたわ

ケイコは実際、普通の子ではあるが、感性と柔軟さのポテンシャルは計り知れないほどだ

彼女のそのあたりは、これから徐々に垣間見て行くことになるだろうが…




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