麻衣ロード、そのイカレた軌跡⓽最終話/魂の交尾
ファーストレジェンド~また猛る季節まで/その7
真樹子


「まず、岩本さん…。あなたについて私が承知してること、言うわ。…あんた、紅組にハネられたってね。違う?」

「…」

まさか、いきなりこんな言葉が出るなんて思わなかったので、私は面食らったわ

「まあ…。でも、私から進んで加入を願い出た訳じゃないですよ。先輩たちに今度できた硬派グループを偵察してきて欲しいって頼まれて紅丸さんを訪ねたら、なんか面接にみたいな展開になっちゃって…」

「で、紅丸さんからは、紅組にはあんたのような人間はNGだよって言われた。違う?」

なんなんだ、この尋問調はって、その時はカリカリきてたわ

...


「紅丸さんは私のこと、事前にだいたいは承知してたらしくて。世間話の延長で、仮にアンタのような女が紅組に入りていって申し出てきたら、根本から素行を改めてから来なさいとなるだろうって…。まあ、笑いを交えての単なる雑談でしたよ」

「でも、あんたからしたら、ショックを受けたんじゃないのかい?」

「そんなこと、あなたに告げる必要なんかあるんですか!」

私はこの時点でかなり興奮していたと記憶してる

そしたら…

...


「…まあ、落ち着きなさい。じゃあ、突飛なこと言うけど、…私は紅組創立時に後輩に誘われ、共に門戸を叩いたが、私だけポイされた。その時の屈辱感はおそらく死ぬまで抱き続けるだろうね。そういうことなんだよ、奴らに対しては。で、あんたは、どうだったと聞きたいのよ。どうよ?」

「…私も悔しかったですよ、そりゃあ…。今じゃあ紅組は、都県境に後光を射す神的存在に至っています。何様だって言いたいですよ!しかも、その妹分の南玉連合なんかは、紅組からの錦の紋所をかざして特権階級気取りです!」

私は激しい口調でまくし立てていたわね

...


それを正面に座る三田村さんは、わざとかどうかはわからないが、タイミングのずれた頷きをくんくんだったわ(苦笑)

「私は紅丸から、赤塗りの実践は少数精鋭だからこそ、かなえられるんだと説かれましたよ。じゃあ、南玉はどうなんです?イケイケで頭数集めて、今では都県境最大の女集団ですよ!限られた上層部の私見でやりたい放題でしょう、実際のところは。いい加減にしろって石投げてやりたいですよ」

「…なかなか熱いね、あんた。暑くなったわ。上着脱ぐか…」

「…」

なんなんだ、この人…

いちいち私をおちょくるような間合いだわ…





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