再会したクールな警察官僚に燃え滾る独占欲で溺愛保護されています
「英介さん」
穏やかに微笑む彼を見つめ返す。
もしも今ふたりきりなら今すぐにでも彼に抱き着くのに。
「おいおい、もしかして父さんはおじゃまかな」
もしかして私の心の声が伝わったのだろうか。
からかうような父のセリフに、私と英介さんは顔を見合わせてくすっと笑った。
父を自宅に残して、私と英介さんはマンションの駐車場に停めてある彼の車に乗り込んだ。
「本当に大丈夫かな、お父さん。ちょっと心配」
シートベルトを付けながら胸の中の不安が口からこぼれる。
父が退院して自宅に戻ったタイミングで私も英介さんの家を出ようと思った。
しばらくはあとをつけられたりといったこわい目には合っていないし、父が家にいるのだからもしもなにかが起きても不安は少ない気がしたから。
「俺も病み上がりの佐波さんを自宅にひとりで残すのは心配だけど。でも、佐波さんが千晶ちゃんを心配する気持ちもわかるかな」
ハンドルを握った英介さんが車のエンジンをかける。
交際の許しをもらったあと父が私たちに提案したのは、もうしばらく私が英介さんの自宅で生活するというもの。
父が言うにはもしも私になにかが起こったとき、病み上がりの自分では対処しきれず私を守れるかわからないかららしい。
だからこのまま英介さんの自宅にいてくれた方が父としは安心だそうだ。